願いを叶えた方々

大阪府 松本様

大好きな山にもう一度登りたい

大好きな山にもう一度登りたい
約2年ぶりにご夫婦で登った山からの情景です。

CaNoWムービー

お喜びの声をいただきました

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松本様

脳梗塞発症後の片麻痺で障害が残り、日々の生活さえ辛い時期を過ごしていました。発症後1年半が過ぎて、生活の為に会社に復帰していますが、まだまだ長い人生における、生きる楽しみや意義を見出さずにいました。もちろん、家族の生活や子供の成長を見守る義務があるのは当然としてわかってはいるものの、もう山登りやランニング等の趣味等ができないと考えると夜も眠れない事もありました。しかし今回の企画で、1人ではできない事をサポートしていただければまだまだ色々な事が出来る事を改めて認識し、先ず、行動に移す事が大事であると感じました。
今回の企画は少し落ち込んでいた私の気持ちを大きく前に押し出してくれたと思います。そしてまた、将来の夢を叶えるために更にリハビリを頑張れるきっかけを頂いたと思います。

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奥様

約1年半ほど前、単身赴任中だった夫が脳梗塞を発症しました。左半身に不全麻痺が残り、大阪の自宅に戻ってきた今もリハビリのために通院をしながら仕事にも行っています。夫は登山が趣味で、私や子供を連れてよくアウトドアに連れて行ってくれていました。しかし、脳梗塞になってから登山はもう無理かなと思っていました。そんななか、車椅子で登山ができて山の空気をいっぱい肌で実感できたので、主人も嬉しかったと思います。
今回のプランニングに協力してくださった皆様に感謝しています。

願いを叶えるまで

松本様と奥様は大阪府にお住まいのご夫婦。

単身赴任中だった1年半ほど前に、松本様は脳梗塞を発症。

後遺症で左半身不全麻痺となりましたが、リハビリを経て今では左足に装具をつけながら仕事に復帰。

日常生活はほとんど自立されていますが、介助が必要な場面では奥様がサポートをされているそうです。

左半身不全麻痺を乗り越えて、これまで大好きだった登山に奥様ともう一度行ってみたいという願いをお寄せいただきました。

松本様の願いを叶えるためにはどうすればよいか、CaNoWスタッフチームは頭をひねりました。
そしてようやく見つけたのがこちら!
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水陸両用車椅子のHIPPO(ヒッポ)
今回、HIPPOを無料で貸し出ししている南アルプスの八ヶ岳にある富士見高原リゾートに行ってみることに。

当日は大阪府よりはるばる秋真っ盛りの山梨県と長野県の県境までお越しいただきました。

また、頼りがいのある男性看護師も付き添い、介助が必要な場面でいつでも頼っていただけるよう準備も万端です。
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HIPPOの使い方を富士見高原リゾートの藤田様(左)にレクチャーしていただきました。
まずはHIPPOの使い方レクチャーからスタートです。

HIPPOは、一般的な車椅子と比べて、背もたれがリクライニングでき、足が伸ばせるので、快適に座ることができます。また、前輪のタイヤが太くてしっかりした造りになっており、砂利道や芝生などでも安定した走行ができるそうです。

普段車椅子には乗らない松本様ですが、HIPPOに乗ってみた感想は「すごく快適」とのこと。

さっそくHIPPOに乗り、展望台まで登れる天空の遊覧カート乗り場に向かいます。
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天空の遊覧カートで景色を楽しみながらいざ展望台へ!なんとHIPPOも載せられます。
このカートはボタンワンタッチで自動運転がスタート!

実はゴルフカートを利用しており、路面に引いた誘導線に沿って進むため、ボタン一つで頂上まで楽ちんです。

時速は約3kmと、歩くスピードと同じくらい。

「わぁ、本当に自動で動いてるね!すごい!」と松本様ご夫婦とスタッフ一同もテンションが高くなり、笑顔で麓をあとにしました。
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展望エリアに到着し、さっそくHIPPOに乗り換え、展望台を目指します。
最初に富士見高原リゾート案内人の藤田さんにHIPPOを押しながらレクチャーしていただきました。途中で「では、ここから押してみますか。」と奥様にもバトンタッチ。

ちょっときつい坂道や砂利道もありましたが、ブレーキ操作のコツを掴んできたのか、今日初めて操作する奥様もスムーズに押すことができました。
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辿り着いた展望台からは富士山がくっきり綺麗に見えました。
「こんなに綺麗に富士山が見える日は珍しいですよ」と、案内人の藤田さん。

日頃の行いが天気に現れた模様です。
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かつて登った北アルプスの山々を奥様と思い出話に耽りながら眺める様子。
「実は南アルプスに登るのは初めてなんですよ。」と松本様。

これまで北アルプスから順番に登ってきたそうで、次はいざ南アルプスへ!というタイミングで脳梗塞を発症してしまい、南アルプスへの登山は、一度は絶たれた望みだったそう。

そのような中で、松本様は満面の笑みを浮かべ、今回のご夫婦揃っての南アルプス登山を楽しんでいらっしゃいました。
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今度はHIPPOを降り、ゆっくり歩いて進みます。
「自分の足で歩いてみたい」と次は、創造の森というなだらかな坂道のある散策コースを経て、また別の角度から富士山を拝みます。

こちらではベンチでちょっと休憩。少し日が傾いてきて肌寒くなってきたので、あたたかいコーヒーを頂いて暖をとります。
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スマホのインカメラで富士山をバックにツーショット写真を撮る松本様ご夫婦。
「もうちょい右、もうちょい下。」と声をかけ合ってようやくおふたりの背景に綺麗な富士山が写ったようです。

慣れないインカメラのようでしたが、逆にとても楽しそうな表情が撮れましたね。
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ようやくうまく撮れたツーショットには楽しそうな笑顔。
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ハンモックに寝転がってみました。
今度は木にハンモックを吊り下げて、ゆらゆら揺れる景色を堪能。

HIPPOからハンモックに腰かけて寝転がるまで、腹筋や腕の力が必要でしたが、思ったよりも身軽に乗ってのけた松本様。

奥様と無邪気に楽しんでおられる様子に惹かれ、エムスリースタッフもハンモックを楽しませていただきました。
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いつまでも眺めていたい夕日。
黄昏の時間になり、再び展望台へ。

ゆっくり夕日を眺められるおふたりのお姿が眩しく、思わず言葉を失ってしまいます。

スタッフ一同は、静かにその場を見守らせていただきました。

~2日目~

昨日は天気に恵まれ、北アルプスの山々や富士山がよく見えました。

今日は昨日とうって変わって、静かな森のなかを散策します。
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砂利の坂道は2人掛かりでHIPPOを引っ張ります。
急斜面は1人でHIPPOを押すには大変で、看護師が後ろから押し、奥様とエムスリースタッフの2人で、HIPPOの先につけた紐を引っ張ります。
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白樺の林を散策。
砂利道・坂道を超え、見渡す限り白樺で雪国を想起させるおとぎ話の中のような空間にやってきました。

耳をすませば、きれいな鳥のさえずりが聞こえてきます。
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花の里「ロマンスエリア」にて。
旅も終盤を迎え、最後は北アルプスをバックに広がる広大なお花畑へ。

思わず息を呑むような景色に、松本様ご夫婦もうっとりしたご様子。

今日の空も青く澄み渡り、私たちを包み込んでくれています。
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ここで松本様から奥様にサプライズが!!
「いままで1年半、脳梗塞になってからずっと支えてきてくれてありがとう。ずっと思っていてなかなか言えずにいたけど、とても感謝しています。これからも、よろしくお願いします。」

そう言って松本様が少し照れくさそうに奥様に渡されたのは、ピンク色の可愛らしい花束。

奥様は驚きの様子。

「ここまで歩けるようになって、本当によかった。こちらこそ、これからもよろしくお願いします。」 と花束を受け取り、思わぬサプライズに喜んでいました。
CaNoW_010_水陸両用車椅子のHIPPO
あっという間だった2日間の感想をいただきました。
「今まではできないと思っていたけれど、こうして一歩踏み出してみることで登りたかった山にまた登ることができました。この経験は、今後の人生でも大切な一歩となりました。これからもリハビリを頑張って、今度はあそこに見える槍ヶ岳に登ります。」と次の目標をはっきりと口にする松本様。とても頼もしく、晴れやかなご様子です。

たった2日間の短い時間でしたが、おふたりの今後の人生を楽しむための一歩を踏み出すお手伝いができたのであれば、スタッフ一同も大変嬉しく思います。

改札でおふたりをお見送りするときは、さみしくなって涙が浮かんでしまいましたが、新たな目標ができたおふたりからまた素敵なお話がお聞きできることを楽しみにしています。

本当にありがとうございました。
CaNoW_010_大好きな山に登りたい

願い実現のキーポイント

富士見高原リゾートでは、バリアがあってもこれを楽しみながら解決できる環境づくりを目指し、園地整備を行っています。一般的な車いすと比べ背もたれがリクライニングし、足が伸ばせる為、乗員は快適に座ることができます。操作方法も簡単な為、介助者も共に楽しみながら散策することができます。 富士見高原には現在7台あり、施設内では無料で利用できます。
当日同伴スタッフ:山川華奈(M3)

企画プランニング:山川華奈(M3)

文章作成:山川華奈(M3)

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