「麻酔から目が覚めたら足が動かなくなっていたんです。」と治代さん。
当時、ご自身が看護師として勤めていた勤務先で、手術を行った後のことでした。
その時は、詐病や心因性ではないかとも言われ、傷つくこともあったたそうですが、転院しリハビリを継続。
現在は車いすと松葉杖を使い、ご自宅で暮らしています。
今回は、『2年前に結婚した旦那様とのフォトウェディングを和服で行いたい』と、今回ご応募いただきました。

一彦さんは、学生時代に治代様に告白したこともあるそうですが、一度は付き合ったものの、自然消滅するように別れてしまったそうです。

きっかけは、高校時代の同窓会名簿を持っていた一彦さんに、治代さんがコンタクトをしたところから。
再会した後は、二人の距離が縮まり、朝まで電話で話したこともあったそうです。
しかし、結婚の前年に右下肢不全麻痺を発症していた治代さんは、入籍はしたものの、『体調もすぐれず、結婚式らしいことはできなかった』とおっしゃっていました。
今回、治代さんの願いは、『和装でフォトウェディングがしたい』。
通常、和服の着付けには立位を保持し続けることが必要ですが、治代さんは一時的に立つことは可能でも長時間立ち続けることが難しい状態です。

当日の朝。ご協力をいただいた大阪のフォトスタジオ「STUDIO ARC 新金岡店」にて、おふたりのドレスアップが始まりました。


土台が斜めなので足元が安定しにくく、少し改良の余地はありましたが、好意的なコメントをいただけました。
和装に着替え完了した治代さん。一彦さんにお披露目すると…。

一彦さん「……濃い!」(照れながら)
そんな微笑ましいやりとりを見せていただきつつ、おふたりのドレスアップは完了。

車椅子に座ったまま、撮影地までご移動いただきました。

両足で立っているように見えて、実際には片足で立っている治代さん。
長時間の立位は難しいので、すぐに車いすを差し出せるように待機し、休憩をはさみながら、短時間ずつ小刻みな撮影を繰り返しました。
ポージングも手すりを持っていただいたり、景色の中の自然な場所に座っていただいたり、工夫してすすめていきます。
そして出来上がった写真がこちら。
治代さんのご希望で、スタジオ内でウェディングドレスでも撮影を行いました。

- メイクを直し、ドレスとタキシードに着替えたおふたり。
- 生花のブーケはCaNoWからのサプライズプレゼント!
- 撮影終盤。ようやく緊張が和らいできたのか、一彦さんの表情がより笑顔に。
「とてもとても楽しく、思い出に残る一日になりました」と喜んでいただけました。
12月はおふたりとも誕生日だそうで、クリスマスなどもあり、お祝い事が多い月だそう。

どうぞおふたりとも末永くお幸せに!