
人生100年時代、2025年には全人口の約18%にあたる2179万人が後期高齢者に。さらに医療の発達により、さまざまな疾患を持ちながらも、その病と共生する人々が年々増加しています。そんななか、「病に負けない、人生を輝かせる」という考え方のもと、患者さんの願いを実現し、生きるモチベーションを高めようという支援プロジェクト「CaNoW(カナウ)」がこの秋スタート。CaNoWの発足を記念し、m3.com Doctors LIFESTYLEでは終末期医療における治療の考え方や、患者さんの願いにまつわるアンケート調査(対象:m3.com医師会員)を実施しました。余命わずかな患者さんの願いに触れたとき…医師の皆さまはどんな考えをもって治療に向き合っているのでしょうか?
終末期の治療、『QOL重視』が9割超
まずは「ステージⅣのがん患者等、余命が限られた終末期の患者に対する考え方として、近いものを選択ください」という質問について。医師の皆さまは「延命」と「QOL」どちらを重視しているのでしょうか?
つづいては「診療ガイドラインに対する先生の考え方について、近いものを選択してください」という質問について。

公益財団法人 日本医療評価機構が一般市民や患者さん向けにまとめた資料では、「診療ガイドライン」について “複数の治療法や検査法のエビデンスをまとめ、治療や検査に伴う益と害のバランス、患者の価値観と希望、経済的視点などを考慮して、患者と医療者の協働の意思決定を支援するために最適と考えられる方法を「推奨」という形で示す文書”と定義しています。
医師の皆さまが考える診療ガイドラインの定義についてはここで紹介するまでもありませんが「患者の価値観や希望」を重視して「患者と医療者で協働の意思決定」をすることは、医師と患者さんの双方にとって望ましい形と言えるのかもしれません。
75%の医師が、患者さんの願いを叶えたい!
次の質問は「患者さんの願い」にフォーカス。「余命があまり長くない患者に対して、医療・医師の枠を超えて「最後に患者さんの希望を叶えてあげたい」と考え、具体的に行動(旅行など)を起こしたことはありますか?」という質問に対する回答です。

一方で「時間が足りないから(35.4%)」「スタッフが足りないから(35.4%)」「患者さんの希望を叶えるためのノウハウがないから(20.8%)」など、「条件が整わないがために叶えることができなかった」という回答も上位を占めていることが分かります。
患者さんの願いを叶える「CaNoW」は医師の想いをサポートできるか
エムスリーが展開する患者さんの願いを実現する支援プロジェクト「CaNoW(カナウ)」では、患者さんの希望を最大限優先しながらも、安全性の確保や医療連携なども含めて「やりたいこと」の実現までをプランニングします。患者さんや医師の皆さまに費用負担をいただくことはありません。詳細は『CaNoW公式ホームページ』をご覧ください。
次回は、医師の皆さまが実際に叶えた「患者さんの願い」についてご紹介します。