余命わずかな患者『最期の願い…』医師はどうする?

この記事は、2019年11月16日に、医療従事者向けWEBメディア「m3.com」内に、
「特集: 患者の願いを叶える『CaNoW』Vol. 6 余命わずかな患者『最期の願い…』医師はどうする?」のタイトルで掲載されたものです。

CaNoW_余命わずかな患者『最期の願い…』医師はどうする?

人生100年時代、2025年には全人口の約18%にあたる2179万人が後期高齢者に。さらに医療の発達により、さまざまな疾患を持ちながらも、その病と共生する人々が年々増加しています。そんななか、「病に負けない、人生を輝かせる」という考え方のもと、患者さんの願いを実現し、生きるモチベーションを高めようという支援プロジェクト「CaNoW(カナウ)」がこの秋スタート。CaNoWの発足を記念し、m3.com Doctors LIFESTYLEでは終末期医療における治療の考え方や、患者さんの願いにまつわるアンケート調査(対象:m3.com医師会員)を実施しました。余命わずかな患者さんの願いに触れたとき…医師の皆さまはどんな考えをもって治療に向き合っているのでしょうか?

終末期の治療、『QOL重視』が9割超

まずは「ステージⅣのがん患者等、余命が限られた終末期の患者に対する考え方として、近いものを選択ください」という質問について。医師の皆さまは「延命」と「QOL」どちらを重視しているのでしょうか?
ステージⅣのがん患者等、余命が限られた終末期の患者に対する考え方として、 近いものを選択ください(n=275)
CaNoW_ステージⅣのがん患者等、余命が限られた終末期の患者に対する考え方
ご覧の通り、9割を超える医師が「QOL重視」と回答しました。日本の保健医療において、QOLが重視されはじめた1980年代から約40年。これまで、延命かQOL重視かで何度も揺れてきた医師の見解も、令和元年を迎えた現在では「QOL重視」がスタンダードになっているということが分かりました。

つづいては「診療ガイドラインに対する先生の考え方について、近いものを選択してください」という質問について。
診療ガイドラインに対する先生の考え方について近いものを選択してください(n=275)
CaNoW_診療ガイドラインに対する先生の考え方について近いもの
最多は「ガイドラインは重要だが、どちらかというと患者さんの希望を重視するべき」の52%。次いで「患者さんの希望が最優先で、ガイドラインは参考材料として考えるべき」の22.5%という結果になりました。

公益財団法人 日本医療評価機構が一般市民や患者さん向けにまとめた資料では、「診療ガイドライン」について “複数の治療法や検査法のエビデンスをまとめ、治療や検査に伴う益と害のバランス、患者の価値観と希望、経済的視点などを考慮して、患者と医療者の協働の意思決定を支援するために最適と考えられる方法を「推奨」という形で示す文書”と定義しています。

医師の皆さまが考える診療ガイドラインの定義についてはここで紹介するまでもありませんが「患者の価値観や希望」を重視して「患者と医療者で協働の意思決定」をすることは、医師と患者さんの双方にとって望ましい形と言えるのかもしれません。

75%の医師が、患者さんの願いを叶えたい!

次の質問は「患者さんの願い」にフォーカス。「余命があまり長くない患者に対して、医療・医師の枠を超えて「最後に患者さんの希望を叶えてあげたい」と考え、具体的に行動(旅行など)を起こしたことはありますか?」という質問に対する回答です。
余命があまり長くない患者に対して、医療・医師の枠を超えて「最後に患者さんの希望を叶えてあげたい」と考え、 具体的に行動(旅行など)を起こしたことはありますか?(n=275)
CaNoW_余命があまり長くない患者に対して
24%の医師が「具体的に行動を起こしたことがある」、50.5%の医師が「検討したことはあるが、行動したことはない」と回答。実現の可否に関わらず、医師の約75%は患者さんの願いを叶えてあげたいと考えていることが分かりました。患者さんの願いを叶えたいと検討しながらも、実際に行動に移すことができなかった理由についてはこちらです。
実際に行動に移せなかった主な理由として、当てはまるものを選択してください。 (n=96 複数回答)
CaNoW_余命があまり長くない患者に対して
最多は「家族の理解・同意が得られないから」の39.6%。終末期の治療において、患者さんと家族の願いは、時に乖離してしまうという難しい問題が示唆されています。さらに「万が一の場合に責任が取れないから」という、トラブルや訴訟を危惧する回答も見られました。

一方で「時間が足りないから(35.4%)」「スタッフが足りないから(35.4%)」「患者さんの希望を叶えるためのノウハウがないから(20.8%)」など、「条件が整わないがために叶えることができなかった」という回答も上位を占めていることが分かります。

患者さんの願いを叶える「CaNoW」は医師の想いをサポートできるか

エムスリーが展開する患者さんの願いを実現する支援プロジェクト「CaNoW(カナウ)」では、患者さんの希望を最大限優先しながらも、安全性の確保や医療連携なども含めて「やりたいこと」の実現までをプランニングします。患者さんや医師の皆さまに費用負担をいただくことはありません。

詳細は『CaNoW公式ホームページ』をご覧ください。

次回は、医師の皆さまが実際に叶えた「患者さんの願い」についてご紹介します。

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